【続日本100名城】山城の魅力を感じることができる河後森城とは?
河後森(かごもり)城は愛媛県の南部、高知県との境に位置する松野町にある城で、馬蹄形の山に曲輪が配置された見ごたえのある城跡です。
実は愛媛県に住んでいてもあまり耳にすることのない城ですが、実際に歩いてみると「続日本100名城」に選ばれるのも納得できるすばらしい城跡でした。
地元の小学生がまとめたと思われる案内板があったり、除草作業などきれいに整備されていて地元の人々にも親しまれている河後森城ですが、今回はその魅力をご紹介いたします。
河後森城とは
所在地 | 愛媛県北宇和郡松野町富岡 |
城の分類 | 山城 |
天守の構造 | なし |
文化財 | 国史跡指定 |
アクセス | JR松丸駅から徒歩約30分 |
スタンプ | 179番:西第十曲輪馬屋 |
地図 |
歴史
川原淵殿と呼ばれた渡辺氏が天文後期から天正年間にかけて居城としていましたが、その後何度か城主が変わったのち慶長19年(1614年)に伊達氏が宇和島藩を創立した際、付家老の桑折氏が居城。その後、元和元年(1615年)の一国一城令の発布によって廃城となりました。
注意点
山城を歩く
駐車場 | ⇒ | 井戸 | ⇒ | 西第十曲輪 | ⇒ | 本郭 | ⇒ | 東第四曲輪 | ⇒ | 古城 | ⇒ | 新城 | ⇒ | 駐車場 |
駐車場に車を止めると大きな案内図が目に入ります。
今回は上の表のようなコースで散策していきます。
1時間30分くらいあればじっくり散策できる距離です。
足元注意
駐車場から井戸を目指して歩くとそこからはつづら折りの山道が続きます。
階段状になっているところはいいですが、ほぼ写真のような土の坂道なので滑らないように注意が必要です。
また、結構細いところもあるので踏み外さないように慎重に歩きましょう。
曲輪へどうぞ!
ここは曲輪への入り口の虎口で、棟門と呼ばれる門が存在したと考えられています。
少し高い位置から西第十曲輪を見てみましょう。
西第十曲輪は城の中心部から階段状に連続する曲輪の最も西側の低い位置にあり、城を守る重要な役割をもった場所です。
中央の建物の中にスタンプが設置されています。
スタンプ情報
駐車場からスタンプが設置されている西第十曲輪まで約15分なので、スタンプ押印目的ならあっという間に終了です。見学者用のノートがあるので思いのたけをぶつけてみてはどうでしょうか?
時間:24時間(でも日没後は無理かと・・・)
状態:良好(強く押さなくても大丈夫)
西曲輪から本郭へ
西第十曲輪から本郭へ進むにはこのような山道を歩いていきます。
途中西第二曲輪と西第三曲輪の間には堀切を見ることができます。お見逃しのないように!
石垣がちょこっと
本郭へ続く虎口には石垣が少しだけ残っています。当初は岩盤を開削した堀切と門があったようですが、時代が進むと古い堀切を壊して石垣を構築する新しい段階に城づくりも変化していった様子がうかがえます。
本郭は発掘調査によって、城主の寝室にあたる納戸、城主が着座する主座敷、家臣団が対面する二の間、三の間を有する主殿舎があったと考えられています。
松野の街を一望
本郭からは松野の山里を一望できます。広見川を見ながら心地よい風にふかれてみては?
こんもりした山がジオラマみたいです。
松丸駅を出発した汽車は手前から奥へ高知方面へ進んでいきます(今回は一度も汽車を見ませんでした)
東曲輪にも門
本郭から東側にも曲輪があり、その先に古城があります。古城周辺には防御設備の石打棚(塀庇:へいびさし)の跡が確認されています。
ここも注目!
西第十曲輪の馬屋内にペーパークラフトの馬が2頭住んでます。
模型を置いてる城は多いですがペーパークラフトは初めてでした。それにしてもかわいい!
河後森城を見学するときは、植物にも注目してください。4月はオンツツジが見ごろで、新城へ続くオンツツジのアーチはぜひ見てほしいです。
私が訪れたときはオンツツジの見ごろでしたが、意外と日陰に咲く「シャガ」に惹かれました。東曲輪の門を出るとシャガの群生地を見ることができます。
また、本郭付近にはモミジが多くあったので秋の紅葉時期にも訪れたい場所です。
お城見学と一緒に
河後森城近く(広見川の対岸)の「道の駅虹の森公園まつの」内レストランで、「えび天青さのりうどん」をいただきました。四万十川産の青のりを練りこんだ麺は、トッピングの青さのりと出汁とマッチして非常においしい一品でした。是非お勧めです。
まとめ
愛媛県というと、松山城と宇和島城の現存12天守の城が注目されますが、今回訪れた河後森城も非常におすすめのお城です。この城を訪れると他の山城も訪れたくなること間違いないでしょう。
道の駅虹の森公園まつのには、ガラス工房やおさかな館など子供連れでも楽しめる施設があり、松丸駅にはポッポ温泉があり、俳句で有名な芝不器男のふるさとでもある松野町、河後森城と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
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